注文住宅を依頼するハウスメーカーには、大手のハウスメーカーと中小のハウスメーカーがあります。大手ハウスメーカーはそもそも規格化住宅や工業化住宅を販売するために生まれたのに対し、中小ハウスメーカーは工務店から発展または派生して規格住宅を販売するようになったという経緯があります。このような違いから中小ハウスメーカーは大手に比べて信用力と開発力は落ちてしまいますが、その分融通が利きやすいという利点があります。またハウスメーカーは元々、低コストで住宅を建設するために作られた会社なので原価は非常に安く抑えられています。

しかし、販売数を上げることが重要になってくるという特徴から、工務店に比べて広告費や営業マンの人件費などに多額の費用を投入します。それでも注文住宅を依頼する場合に規格内の住宅プランでは安く建てることができますが、規格を外れるとその分大幅に高くなる傾向があります。なお規格外とは購入希望者の希望の他にも、土地の形が変わっていてその形に建物を建てるのが大変だったり、都市圏のすごく狭い土地で限られたスペースに建物を建てる必要がある、などのケースがあり、どうしても経費が膨らんでしまいます。設計面においてもハウスメーカーは規格住宅が前提なので設計の自由度は低い傾向にあります。

ただし、ほとんどのケースにおいてハウスメーカーの設計能力の範囲に収まることが多く、設計の自由度が低いことがあまりデメリットになりません。保証においても10年保証や20年保証と、ハウスメーカーによって独自の保証をつけています。大手ハウスメーカーは上場企業が多いので、保証期間内に会社が消滅する可能性が低く、比較的安心です。以上のことから、注文住宅を依頼するハウスメーカーは、比較的に規格内に収まりそうだったら大手ハウスメーカー、細部までこだわりたかったら中小ハウスメーカーという住み分けができているのではないでしょうか。

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